土地家屋調査士という職業を皆様はご存知ですか?
日本の不動産登記制度では、登記は大きく「権利に関する登記」と「表示に関する登記」に分かれております。
「権利に関する登記」については司法書士がこれを扱い、「表示に関する登記」については土地家屋調査士がこれを扱います。
土地家屋調査士とは、測量や不動産の「表示に関する登記」の専門家のことであり、ご依頼を受けて、土地や建物の所在・形状・利用状況などを調査して、図面の作成や不動産の表示に関する登記の申請手続などを行う国家資格者です。
土地家屋調査士は昭和25年7月31日第228号で公布された土地家屋調査士法により創設された国家資格で、不動産の登記制度を円滑に機能させ、ひいては、国民の権利の明確化に寄与することを目的として作られた、不動産の表示に関する登記についての専門家になります。
「土地家屋調査士」は、みなさまの大切な土地と暮らしの安心と安全を守るため、不動産の登記申請や登記について必要な不動産の調査または測量、また土地の境界の調査確定を主な業務としています。土地家屋調査士は、制度制定よりすでに60有余年の歴史を持つ国家資格者です。
土地家屋調査士と測量士の違い
土地家屋調査士と測量士は同じ測量をする国家資格として混同しやすいですが、土地家屋調査士は登記手続きを前提とした測量を行い、測量士は測量に関する計画を作成し、実施する専門家として国や公共団体が行う測量業務(基本測量、公共測量)に従事したりする際に必要となる資格になります。
- 土地家屋調査士
- 土地の境界の調査や境界確定、また土地・建物の表示に関する登記をするための専門家土地家屋調査士法を基づき、法務省が監督官庁となる国家資格です。
こんな仕事をしています
測量に関する計画を作成し、実施する専門家。例外もありますが、国や公共団体についての公共的な測量を行う場合にこちらの測量士もしくは測量法に基づき、国土交通省国土地理院が所管している国家資格です。
- 測量士
- 測量に関する計画を作成し、実施する専門家。例外もありますが、国や公共団体についての公共的な測量を行う場合にこちらの測量士もしくは測量法に基づき、国土交通省国土地理院が所管している国家資格です。
土地の境界がわからないとき
土地を測量して境界を確定します。土地家屋調査士の重要な仕事の一つは境界をはっきりさせることです。境界を確定させ、境界標を設置することで、将来的な境界トラブルを防ぐことができます。
- お隣さんとの境界をはっきりしたい
- 境界標が設置されていないので、設置したい
- 父が残した畑の境界がどこかわからない
登記申請と手続きに伴う測量
- 建物に関して新築したとき、増築したときの登記(表題登記、表題変更登記)
- 建物を取壊したときの登記(建物滅失登記)
- 畑や山林を造成して宅地に変更したときの登記(地目変更登記)
- 相続や贈与、売買のために土地を分けたいときの登記(分筆登記)
- 所有している土地の地番がいくつもあるので、一つにまとめたいときの登記(合筆登記)
- 登記簿に記載してある面積と実際の面積がちがうときの登記(地積更正登記)
- その他、境界の調査や法務局の地図に大きなズレが会った場合